またまたサイコパスの話。サイコパスの話しばっかりしてますね。ま、何を話そうが自由ですね。
今日は、昨日発売のジャイアニズムDXでの虚淵さんの話しでおもしろいところがあったので、メモです。

- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2012/12/10
- メディア: ムック
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4話5話のアバター乗っ取り事件についての話。各話あらすじ。
第4話「誰も知らないあなたの仮面」
狡噛の存在に戸惑う朱は、ネット上のアバター―タリスマンに相談を持ちかける。しかし、タリスマンを使用していた男は、すでに死亡していたことが明らかになる。一体誰がタリスマンを操っているのか……。
第5話「誰も知らないあなたの顔」
朱の同級生が操るアバター――スプーキーブーギーの協力の下行われた「偽タリスマン捕獲作戦」はみごと失敗に終わり、あまつさえ、さらに新たな犠牲者が出てしまう。犯人確保への決意を固くする朱だったが……。
タリスマンのデザインがすごく好きなんですが…まあいいや。
ここからインタビューの引用。
――第4話と第5話ではアバター乗っ取りというバーチャルな事件が描かれて、一気にSF的になりますね。
虚淵 そろそろ、ホログラムという技術を主軸に据えて事件を描いてみようかなって思いがありました。この時代ならではのバーチャル感覚があって、しかもそれが世界に普及しまくっているという。これは作品にとっても重要な要素です。そのせいというわけでもないですが、槙島が初登場するエピソードでもあります。
塩谷 この話の一種の元ネタとしてツイッターがありますね。ツイッターで、フォロワー数がとても多いアカウントが乗っ取られたという事件があったらしく、そういう中身と外見の乖離みたいなものがおもしろいと。
虚淵 これ、別に乗っ取り事件ばかりの話ではないんですよ。ツイッターの注目度が上がってくると、中身と外見が借入してくるじゃないですか。自分自身が偉いやつだって勘違いすることもありますけど、逆にそういう“中の人”を無視して勝手にすごい人に仕立て上げたり上げられたりってこともありますよね。昔、ネットではキャラクターを表現して“中の人などいない”っていう言い方をしていましたが、もはや“中の人など要らない”っていう世界まで見えてきた。そういう発想が暴走すると、倫理観がぐるっとひっくり返っちゃう。たとえばツイッターで綺麗な発言をする人格を作ったとして、それに外れるような汚い発言をしたら、それだけで理不尽な怒りを買って殺されてしまう、なんていう極端なことが起きるかもしれない。この世界ではそういう危険性みたいなものを描いています。
作中での一連の事件の犯人、御堂のセリフ。
「この女はスプーキーブーギーに相応しくない。だがスプーキーブーギーは消えてはならない。みんなに笑顔をもたらすために。だからスプーキーブーギーだけを残してこの女を消す。跡形もなく完全に」
「肉体の縛りから解放され、集合知によって磨き上げられた、最もイデアに近い魂なんだ。誰にも君たちを貶めることなど出来ない」
おもしろい、うん、おもしろい。